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2006年 04月 15日
『高らかに手を挙げ発言できたから 4月15日は発言記念日』
詠み人 ヤムリンゴ (写真はEaster Egg) 皆様お待たせしました。苦節8ヶ月、遅すぎるデビューではありましたが ようやく MBA の学生らしく、挙手して皆の前で20秒程発言することができました。 (ToT) ビジネススクールの授業の多くは、成績の一部に Class Participation なるものがある。 これは、授業に出席することはもちろん、質問や意見などを述べ クラスに貢献することを意味する。 日本の大学のように、授業に行きさえすれば寝ていても、雑誌を読んでいても 途中で抜け出しても、あるいは代返なんかでも大丈夫というようなことはなく、 いかに意義のある内容の発言を授業中にすることができたかが評価の対象となる。 発言をする際には、自主的に挙手して発言するパターンと 先生から「はい、じゃ、そこのヤムリンゴ、どう思う?」と指名されるパターンとある。 後者を Cold Call と言い、多くの授業で採用されており、 予習のできていない学生にとっては、結構つらいものだったりする。 なので、成績の20%くらいを占める Class Participation ではあっても 英語ぺらぺらの友人(アメリカ人ではない)などですら 「私は最初から Class Participation の分は無視することに決めてる」 とまで言うほど。他の学校はもっと厳しいみたいだけど。 実は、こんな私も数回 Cold Call を経験済みだったりする。 準備のできていないときや、できていてもなんと言っていいか分からない時に限って 指名されてしまい、ムニャムニャと口ごもってどうでもいいことを言ってしまったりする。 そして更に「じゃあ、質問を変えよう。xxx という風に君は言ったけど、 どうしてそうなのか、説明してみてくれる?」などと突っ込まれたりする。 心の中で「だってそう書いてあったじゃん」などと悪態ついてみたりするものの それで済むはずもなく、頭の中のハードディスクはカリカリと音を立てながら回り続けるが 大抵うまい答えが出てくることはない。 仕方なくその場しのぎで "Because.... Well..." とかなんとか言って 「あぁーん、分かってるんだけど言葉がでてこなーーい。ざーんねーーん」 という風に見せかける。我ながら姑息。 そしてそうこうしている間に、「指してーー、ねぇーーー、指してーーー!!」と高らかに 手を挙げている学生に持っていかれてしまう。。 今日もだめだった。。。と自己嫌悪に打ちひしがれるワタクシ。 覚えてろーー!!!と思うものの、挽回のチャンスはなかなかなく。 自主的に手を挙げるのって、できないわけでは多分ない。 実際、「あ、今なら何か言えるかも!!」って結構自信がある時だって あるのに、なぜか鉛のように重く決して挙げられることのない手。 そして、他の学生にまたしても持っていかれてしまう。 「えっとぉー、XX って言えば昔自分も行ったことあるんですけどぉーー(以下略)」 みたいな、結構どうでもいい発言を聞いたりすると、 もっと知的なことを私が言おうと思ってたのにぃーーー!!!(>_<) と悔しい気持ちで一杯になるが手を挙げてない者に何も言う権利はない。 そんなこんなでジレンマを抱えた数ヶ月、チャンスはようやく訪れた。 その授業は、通常定員60名程度のところ、15名しか登録者がいない、 Evening や Weekend MBA に登録している Part Time の学生向けのクラス。 フルタイムの学生は私を入れて3名。International の学生は私だけ。 なぜそんなものを喜んで今取る?と言われそうな授業だったが、 私の手違いでクラスの登録をキャンセルできず、 受けざるを得なくなってしまったから仕方がない。 相変わらずお茶目なワタシである。えへ。 そのおかげといってはなんだが教科書に書いてあることの意味すら分からず、 クラスの前日は準備のためほぼ徹夜状態だった。 Theory の部分はよく分からないから勘。後は事例(ケースという)の部分を 徹底的に読み込んで勝負、という男らしい戦略で行くことに決め朝を迎えた。 前半、案の定 Theory の部分で Cold Call を受けてしまう。 よく分からないので、「私は日本人だが日本ではこうだからアメリカとは違う!」と 言っても言わなくてもどうでも良い意見をもにょもにょ言う。 はぁ、自己嫌悪。これでは昨日の徹夜が報われない。 休憩を挟み、事例部分の後半。 「なぜ xx は xx になったのでしょう?誰か?」 来たっ!これなら私でも発言できる。 さぁ、今よ、今!というもう一人の自分の声を聞き かなりいっぱいいっぱいになりながらも勢いよく前方斜め45度に手を大きく挙げてみる。 「おぅ?ヤムリンゴ?」 普段うつむき加減のオチコボレが鼻息も荒く、血走った目をして 必死に手を挙げているのだから目立たないわけがない。何が起こったのか?と。 というわけで、あててもらえましたよ。 そして、前日から一生懸命考えた意見を披露しましたよ。 「ふむふむ。なるほど。良い視点だね」と黒板に書いてもらえたりした。バンザーーイ! もう思い残すことはない。これで、とりあえず皆と同じラインには立てた。かも。 あ、ちなみに言うと、こういうのを、事も無げにやってのける留学生はたっくさんいる。 こんな風にわざわざ1エントリーにするまでもない、普通の出来事なのかもしれない。 でも、スロースターターでとにかく自信のないワタシがようやく人並みに授業に参加でき、 かなり遅いデビューを果たせたということは、記念すべき出来事なのである。 というわけで、発言記念日おめでとう、ヤムリンゴ!(と自分で言ってみる。)
by yumringo
| 2006-04-15 23:50
| 悪戦苦闘記
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